映画館での配給がなされてからというもの、多くのガンダムファンの注目を集め、映画を見たものをさらに驚かせたことで、より注目を浴びている「機動戦士GUNDAM GQuuuuuuX」。
その注目を浴びる一因となっているのが、何よりも「作中の世界観」が機動戦士ガンダムに近しいものがありながらも、どこかちょっとだけ違うという部分が、見る人達の心に刺さっているのではないでしょうか。
なぜか懐かしい雰囲気があるのにも関わらず、作画やキャラクターたちは新しい。
この何かわからない違和感が、さらに知りたいと思ういう人間の興味本能をくすぐって、引き込まれて行ってるのかもしれませんね。
そこで、今回は「機動戦士GUNDAM GQuuuuuuX」の世界観について、どこか共通し、どの部分が異なっているのかを検証し、ここまで熱狂的になれる理由について調査していきたいと思います。
「GQuuuuuuX」が「宇宙世紀」ではないかと言われる理由
「GQuuuuuuX」が「宇宙世紀」ではないかと言われる理由については、大きく2つの要因があるのではないかと考えられます。
宇宙世紀との共通点が多い
作品を見てみると、明らかに「宇宙世紀」つまり「機動戦士ガンダム」(通称:初代ガンダム)に出てくる武装、演出などが、そのまま使われている部分が見られますね。
一例をあげるとするならば・・・
- 主人公「マチュ」が搭乗する「GQuuuuuuX」には「ヒートホーク」という武装が搭載されている。
- 作中で登場してくる機体に初代ガンダムに出てくる「ザク」に似た機体が出てくる。また、初代ガンダムで、ザクが使用していた武装を「GQuuuuuuX」が使用している点もある。
- 「初代ガンダム」終盤で登場したモビルアーマー「エルメス」が使用する武装「ビット」に酷似している武装が作品中で見ることが出来る
- 主人公「マチュ」がアムロやシャアなどが感じる、ニュータイプ独特の直感のようなエフェクトがかかっている
- 作中で見ることが出来る「スペースコロニー」が、シリンダー型で描写されている。これは初代ガンダムでも同じ描写がなされているので、共通している
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など、挙げ始めたら共通する部分が多く、制作陣は確実に初代ガンダムを意識していることが、見ている側からしても、感じられると思います。
作品内の年号が不明である
これまでのガンダム作品では、宇宙世紀と関連しない作品であれば、「独自の年号」が使われていたと記憶していました。
例えば「機動戦士ガンダムSEED」では、年号を「コズミックイラ」と表記されていますし、「機動戦士ガンダム00」では「西暦」と表記されています。
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このように、「宇宙世紀」と関連がない作品には、基本的にしっかりとした「年号」が使われています。
ですが、今回の「GQuuuuuuX」では、しっかりとした「年号」というものが表記されていません。
この「年号」は作品に大きな影響を与えるかというと、そこまで大きな要素ではないので、隠す必要はないのではないでしょうか。
もしかすると、制作陣の考えでは、初代ガンダムとのつながりを、地上波放送で切り札のごとく出していきたいのかなという推測もたってしまいますね。
従来の作品とは異なる部分について
作品のベース世界になっているのは前述した「機動戦士ガンダム(通称初代ガンダム)」だということは、お判りいただけたと思います。
しかし、「GQuuuuuuX」は初代ガンダムと決定的に違う面が出ている部分があるのでご紹介していこうと思います。
まずは、「GQuuuuuuX」の世界では、ジオン公国が連邦軍に勝利した世界線で話が動いているということです。
正史(初代ガンダム)では、アムロを中心とした連邦軍がジオン公国を撃退し、その後の宇宙世紀の話に続いていますが、「GQuuuuuuX」では逆になっています。
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そのことが分かるのが、作中で出てくる「赤いガンダム」の存在なのではないでしょうか。
この赤いガンダム。
実は「赤い彗星」こと、「シャア・アズナブル」がサイド7で「ガンダム」と「ホワイトベース」で捕らえ、この世界では自分のものにしているんですね。
そこで、本来アムロが乗っていたRX-78-2(通称:ガンダム)を、これまでの慣例にならって、ガンダムを赤く塗装し、自分専用機にしてしまった。
このことが大きな転換点となり、本来は連邦軍がジオン公国を打倒すシナリオはIF世界のパラレルワールドへシフトしていき、ジオン公国勝利シナリオに進んでいったんですね。
作品中ではこのような事実が確認されているので、正式な宇宙世紀とは違う流れを汲んでいると考えられます。
細かい部分で言えば、正史では死亡していたシャリア・ブルが生存しており、物語に深くかかわっている点も見逃せないですね。
これもジオン公国が勝利したという世界線を裏付ける話になってくるのではないのでしょうか。
本記事のまとめ
さて、今回は「機動戦士GUNDAM GQuuuuuuX」の世界観について調査して、どのような部分が魅力的で、人を引き付けていくのかについて検証してきました。
筆者が考えるに、ここまで熱狂できるのは、ファンたちがこれまでインターネット上で妄想してきた、「もしも、ジオン公国が1年戦争で勝っていたら」を、公式で作ってきたという点なのではないでしょうか。
やはり作品が好きだと、「もしOOだったら~」と想像し、自分の中だけで作品をより楽しく創造していくものです。
しかし、それが周りのファンたちと共に共有できる、いわば公式の「IFストーリー」が出来たことによって、その内容をまた共有し、盛り上がれるきっかけを作ってくれた。
さらに情報を共有し、さらにこの作品の「IFストーリー」を妄想し、より深く作品を楽しむことが出来るという、ファンとしては最高のループを作ってくれたことが、人気の一因になっているのではないでしょうか。
「機動戦士GUNDAM GQuuuuuuX」は映画だけではなく、この先、地上波放送も控えていると聞いています。
映画だけでは語られなかった内容を、今度は地上波で楽しめる。
そう思っただけで、様々な想像や妄想がはかどること間違いなしです!
新しいながらも何か懐かしい気持ちも味わえる「機動戦士GUNDAM GQuuuuuuX」。
公開時期も残りわずかになってきていますので、まだ見ていない人は、ぜひとも映画館で観覧をしてみてくださいね!
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